誤嚥性肺炎について
高齢者になると、飲み込む力が弱くなり食事の時にむせることが多くなりますが、私の母も一日に一度くらいはそうなりますし、心配になるくらいになる場合もあります。これが原因で誤嚥性肺炎になることもあり、調理の方法を工夫したり、食事の介助についても注意することが大切になります。言葉だけは聞いたことがある人も多いと思いますが、実際にはどういう症状があるのかなど、見ていきましょう。
よく知ると怖い誤嚥性肺炎
高齢者に多い誤嚥性肺炎
誤嚥性肺炎は、食べ物や液体、唾液などが気管に入ることによって引き起こされる肺炎です。とくに高齢者は嚥下(えんげ)機能の低下が見られ、誤嚥するリスクが高まります。この病気は細菌による感染が主な原因で、唾液中の菌が気管に入り込み炎症を引き起こします。
誤嚥性肺炎の初期症状
誤嚥性肺炎の初期症状は、咳や喉の痛み、発熱などが代表的ですが、食事中にむせることが多くなったり、飲み物を飲む際に咳き込むこともあります。また、呼吸器の異常を感じることもあり、これらの症状が見られる場合は早めに医療機関で診察を受けたほうがよいでしょう。
誤嚥性肺炎が重症化する仕組み
誤嚥が続くと、口腔内の細菌が気管に入り込むことにより肺炎が悪化し、重症化する恐れがあります。また、誤嚥が頻繁に起こることで炎症が持続し、病気が進行することもあります。誤嚥性肺炎は放置するとリスクが高まりますので、早期発見と適切な治療が大切になります。
誤嚥性肺炎の治療
誤嚥性肺炎の治療には抗生剤が必要です。これは、細菌感染によって引き起こされるため、感染を抑えるための重要な手段となります。また、初期治療で効果が見られない場合は、強めの抗生剤を使用することもあり、特に高齢者の場合は、免疫力が低下していることが多く、迅速に抗生剤を投与することが求められます。
在宅介護における誤嚥性肺炎の予防策
食事介助の工夫
高齢者に対する食事介助では、嚥下(えんげ)しやすい食材や飲み込みやすい形状を選び、柔らかい食べ物や、スープ状のものを取り入れると良いですね。また、食事中は焦らせず、ゆっくりと食べる時間を確保することで、高齢者が自立して食べることを意識し、食事を楽しむことで健康を保つことができるとされています。
高齢者の嚥下機能を維持するために
高齢者の嚥下(えんげ)機能を維持するためには、嚥下訓練や口腔体操が有効のようです。特に、唾液をしっかり分泌させることがポイントで、口腔ケアを通じて健康な状態を保つことが大切です。また、食事中の姿勢も大事で、しっかりと正しい姿勢を保つことで、誤嚥のリスクを減少させることができるようですね。
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不顕性誤嚥を防ぐために
不顕性誤嚥とは、本人が気づかないうちに起こる誤嚥のことを指します。これを防ぐためには、食事管理やリハビリテーションが効果的ですが、嚥下機能に異常がある場合には、専門家による指導を受けることも重要のようです。食事中の注意が必要なことを家族全員で理解し、共通の認識を持つことで予防につながります。
誤嚥性肺炎に関する意外なこと?
高齢者だけに限らない
誤嚥性肺炎というと、高齢者だけにイメージを持っているひともいるかも知れませんが、若い人でも罹患する可能性はあります。原因としては、喉の疾患や神経疾患、あるいは飲食時の不注意が考えられます。また、急性の風邪やインフルエンザによって嚥下機能が一時的に低下することもあり、それが原因になる場合もあるようですね。
運動と誤嚥性肺炎の関係性
運動は誤嚥性肺炎の予防において非常に重要な役割を果たします。高齢者の場合、運動不足になると筋力が低下し、嚥下機能にも影響を及ぼします。特に、口腔周りや喉の筋肉を鍛えることで、食べ物を上手に飲み込む力を保つことができます。
さらに、定期的に体を動かすことで、体力が向上し、日常生活における転倒のリスクも減少します。また、心身の健康にも良い影響を与えるため、運動は誤嚥性肺炎のリスクを低下させる一因といえるでしょう。日常生活に無理なく取り入れられる運動を継続することが、誤嚥性肺炎の予防に繋がりますので、軽いストレッチや体操などが楽しく行える活動としてお勧めです。